東証の市場再編について

市場再編までいよいよ2か月を切りました。
今回は、おさらいも含め市場再編によって東証がどのように変わるのか、再編によるリスクなどについて、解説します。
目次

市場再編とは?再編によって市場区分はどのように変化する?

2022年4月4日、東京証券取引所の区分は変更されます。 現在は東証一部、東証二部、東証ジャスダック、東証マザーズの4市場ですが、市場再編後は「プライム市場」「スタンダード市場」「グロース市場」の3市場となります。
引用先 日本取引所グループ
引用先 日本取引所グループ
「プライム市場」には現在、東証一部に上場している8割強の企業がそのまま上場することとなりました。(1841社上場)
基準を満たせず、プライム市場から降格した企業は2割弱でした。

「スタンダード市場」には東証二部とジャスダックに上場している企業が上場します。(1477社上場)
「グロース市場」には東証マザーズに上場している企業と新興企業が上場します。
(459社上場)

新たな市場に上場する企業について、簡単にまとめますと…プライム市場は最上位の市場で機関投資家の投資対象になるような規模と経営の質を備えた企業が上場します。
スタンダードはプライムに準じる企業が上場する市場となり、グロースは規模が小さくても、高成長が期待できる企業が上場する市場となります。

各市場の上場基準について

プライム市場は現在の東証一部に比べ、上場維持基準が厳しくなりました。
詳細は以下の通りです。

プライム市場の上場基準

引用先 日本取引所グループ
現在の東証1部には時価総額40億円で上場可能です。
そして、時価総額10億円を下回らない限り上場廃止にはなりません。
しかし、プライム市場に上場し続ける条件は「流通時価総額100億円」(時価総額に換算すると約250億円になる企業が多い)となります。時価総額が数百億円の中堅企業は上場廃止のリスクがあることを忘れてはいけません。

※流通時価総額=流通株式数×株価流通株式数とは市場で自由に売買できる株式数の事で計算方法は【上場株式数 - ( 役員所有株式数 + 自己株式数 + 上場株式数の10%以上を所有する者が所有する株式数 )】です。


以下のスタンダード市場とグロース市場についても確認しておきましょう。

スタンダード市場の上場基準

引用先 日本取引所グループ

グロース市場の上場基準

引用先 日本取引所グループ

各企業の市場区分について

先日、各企業の「新市場区分の選択結果」が日本取引所グループにより公開されました。

公開された情報を確認するには、以下のURLをタップし「表示」を選択してください。
https://www.jpx.co.jp/equities/market-restructure/results/nlsgeu0000062bx0-att/20220204_JP.xlsx
(2022年2月4日時点)

市場区分が3つに再編される理由

市場区分の見直しが行われる理由は主に3つありますが、1番の理由は5つの市場区分のコンセプトが明確でないことです。
引用先 日本取引所グループ
 大企業向けの東証一部については比較的理解しやすいですが、それよりも規模の小さい企業向けの東証二部、マザーズ、ジャスダックは位置づけとして重複したイメージがあります。
 また、ジャスダックはスタンダードとグロースに分かれているので、市場区分のコンセプトがより曖昧になっています。 そして、市場ごとの特徴を明確にできていない状態では外国人投資家の資金が集まりにくくなるでしょう。 
再編後のプライム、スタンダード、グロースの3つの区分であれば、分かりやすい市場構造となり、外国人投資家の売買も活発になり、現在よりも活性化した株式市場になるのではないでしょうか。 

あとの2つの再編理由については上の画像に記載してあるのでご参考にしてください。

東証株価指数(TOPIX)について

TOPIXは引き続き算出されますが、段階的に算出ルールが変わります。
現在のTOPIXは東証一部に上場している全ての銘柄が組み入れられていますが、再編後は条件を満たした「選別型」のTOPIXに移行していきます。
再編日の2022年4月4日以降、しばらくの間は東証一部に上場していた全銘柄を所属市場に関係なく継続的に算出します。
しかし、22年10月以降は、基準を満たさない銘柄を段階的に除外していきます。21年6月末と翌決算期時点で流通株式時価総額が100億円未満だった企業は「ウエイト(組み入れ比率)低減銘柄」に指定され、22年10月から段階的に組み入れ比率を下げていきます。そして、25年1月末には完全に除外します。
プライム市場の上場基準の未達により、東証一部からスタンダード市場などへの「降格」を自ら選択した企業や、基準未達でも移行に伴う経過措置としての改善計画を提出し、プライム市場にとどまっている企業は条件を満たさない限り25年1月末にはTOPIX採用銘柄から除外されることになります。

東証再編による株式市場や株価への影響

東証再編による影響、想定される影響は以下の通りです。 

TOPIX構成銘柄から除外された企業の株価が下落する

 TOPIX組入れ銘柄の条件が「東証一部上場」から「プライム市場の流通時価総額100億円以上」に変わります。
そのため、新しい条件に合わない企業は、TOPIX組入れ銘柄から除外されるので、除外された銘柄の株価は下落すると考えられます。
 また、TOPIXに限らず「プライム落ち」(プライム市場に上場しないこと)により大きく下落した銘柄も散見されました。 今後も再編による混乱には注意が必要です。

TOPIX連動型の投資信託やETFの価格が変動する

 TOPIX組入れ銘柄が変わるため、TOPIXに連動する投資信託やETFの価格が変動します。 
ただ、TOPIXの構成銘柄の変更は段階的(10回の判定により徐々に除外される)に行われるので、投資信託やETFの急な価格変動は起こらないと考えられます。 

プライム市場への昇格により株価が上昇する

現在、東証二部やジャスダック、マザーズに上場している企業は基本的にスタンダード・グロース市場に上場しますが、条件を満たしていればプライムに昇格します。 プライム市場へ昇格することにより、認知度や人気度が高まり、株価の上昇が期待できます。

まとめ

東証は22年4月4日にプライム市場、スタンダード市場、グロース市場の3市場に移行します。そして再編による1番の目的は「各市場にはっきりとした特徴を持たせ、日本市場を活性化させる」ことです。
また、プライムの市場の上場条件は厳しく、上場し続けるには、今まで以上に企業努力が必要となります。変革していく企業や東京市場に更に注目していきましょう。

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