ロシアのウクライナ侵攻が始まったことで、金融市場、商品価格、穀物価格などに大きな影響が出ています。
目次
小麦の先物価格高騰
3月4日、米シカゴ商品取引所では小麦の先物価格が14年ぶりの高値となり2008年2月に匹敵する高水準となりました。
世界有数の小麦輸出国であるロシアとウクライナから、小麦の供給が滞ることへの警戒感により小麦価格が上昇しています。
ロシアは世界最大の小麦輸出国で、ウクライナは5位です。世界全体の小麦輸出量はロシアとウクライナのみで3割を占めています。(※国連食糧農業機関より)

小麦の先物価格の上昇が続くと、小麦の約9割を輸入に頼る日本では食品の価格に影響が出る可能性があります。 今年に入り、様々な加工食品等が値上げされましたが、このまま穀物価格の上昇が止まらなければ、更なる値上げの可能性もあるでしょう。
原油価格高騰
原油価格の上昇も止まりません。 NY原油は3月4日、一時116ドル台半ばまで上昇し、リーマンショック以来の高水準となりました。 原油と石油製品を合わせ、世界最大の輸出国であるロシアからの輸出が途絶えるのではないかとの懸念が原油価格を押し上げています。

金やレアメタルなどの価格も高騰
投資家は危機的状況になると、安全資産として金を購入する傾向があるため、金の価格も高騰しています。
2月末、金は約8カ月ぶりに1オンス当たり1900ドル(約21万8000円)を超えました。
3月6日現在は約1970ドルと更に70ドル程上昇していて2000ドルに近づいています。

また、パラジウム、アルミニウム、プラチナなどのレアメタルも高騰しており、ロシアのウクライナ侵攻は様々な商品価格に大きな影響を及ぼしています。
ロシアとウクライナから輸入しているもの

ロシアからの主な輸入品
1位 天然ガス(LNG)3,772億円 2位 石油 2,577億円 3位 石炭(瀝青炭) 1,905億円 4位 白金 1,506億円 5位 アルミニウム合金 698億円 6位 アルミニウム(合金を除く) 659億円 ※金額は2021年財務省「貿易統計」より LNGは発電などに欠かせないエネルギーですが、日本はその10%程度をロシアから輸入しています。また、石油・石炭を含むエネルギー資源、産業用の非鉄金属などを多く輸入しています。 ちなみに2021年の輸入額合計は1兆5,431億円(前年比34.8%増)でした。
ウクライナからの主な輸入品
1位 たばこ 401億円 2位 鉄鉱(凝結させたもの)218億円 3位 鉄鉱(凝結させていないもの)40億円 4位 アルミニウム合金 36億円 ※金額は2021年財務省「貿易統計」より
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